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母親と息子の会話
こんにちは。
今回は、「息子との会話がない」というテーマでお話をさせて頂きたいと思います。
私の子供は二人とも、もう成人してます。
その二人の内、今回は長男の話です。
長男は今は、我が家を出て東京で一人暮らしをしています。
その長男。小さい頃は本当におしゃべりでした。
幼稚園、そして小学校の3年生位までは、学校で起こった事を1から10まで話してくれるような子供で、担任の先生からは「もう少しおしゃべりが少なくなれば。」なんて苦笑いされる事も。
そんな長男も小学4年、5年と大きくなるにつれ、小さい頃のようなおしゃべり具合はすっかり落ち着き、家庭内での口数も大分少なくなりました。
又、その頃からちょっとした事にすぐ反抗したりするようになり、ひどい時だと、日曜日の朝私との口喧嘩に腹を立て、ぷいっと家を出たきり、夜まで戻らない。そんな事も何度かありました。
母親としては、今まで学校での出来事が手に取るように分かっていただけに、いつの間にか正反対になってしまった息子に対して、どう接していけば分からず不安でイライラする日々。
ただ今にして思えば、不安だったのは私だけじゃなかったのかも知れません。
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子育て あっという間
そんな息子も小学6年生になり、あっという間に卒業式。
当日の朝も特に息子との会話は無く、一足先に息子は小学校へ。
私もスーツに着替え、後から向かいました。
まっすぐ体育館へ。
まだ式が始まる前で、少しざわついてる体育館の中に、バラバラと卒業生達が入ってきました。
「何が始まるの?」そう思って見ていると、各自、自分の親の元へ向かっている様子。
そして、私の所にも息子が来ました。
「これ。」
それだけ言い、私に手紙を渡し教室へ戻ってしまった息子。
手元に残った手紙には、見覚えのある息子の汚い字で「お母さんへ」
ほとんど会話もなくなってた息子からの手紙に、とまどいながらもそっと開封すると。
子育ての幸せ
「お母さんへ。いつも面倒見てくれて、本当にありがとう。普段は絶対言えないけど、本当に感謝してる。これからも面倒を掛けると思うけど、どうか見守っていて欲しい。」
そんな短い文章。だけど、読み終わった途端、涙が止まりませんでした。
卒業式本番前だというのに、号泣。
私は一人で参加していた為、卒業式前に号泣してしまう、というのは少し恥ずかしさもあったのですが、それ以上に胸の中があったかくなり、「もう恥ずかしくてもいいや」そう思えました。
大丈夫だった。
会話が減って、分からない部分が多くなってきて、すごく不安だったけど、それでも大丈夫だった。
親子同士、ちゃんと心は繋がってました。
これからは、不安にならなくても大丈夫。
ふと気づくと、私の周りの親御さんも、みんな子供さんからの手紙を手に、目頭を押さえておられました。
もしかしてあの手紙をもらってなければ、心のどこかで、モヤモヤした部分を抱えながら、卒業式を見ていたかもしれません。
だけど、私の中のモヤモヤは、あの短い手紙一通で全て解消されました。
温かい爽快感に包まれ、少し大きくなった息子の背中を見ながら、すごく誇らしい気分に。
きっと息子も私にあの手紙を渡した事により、すっきりした気持ちで、卒業式を迎えられた事でしょう。
あれから十数年経ちましたが、今でも私の中で、心が温かくなる出来事でした。
まとめ
子供が小学校の高学年頃になると、もちろん個人差はありますが、やはり親との関係性が若干変わってくる気がします。
男の子も女の子も、それまで親にべったりだった状態から、ちょっとずつ距離を置き始める。
親としてはさみしい事ですが、自我がしっかり芽生え始めた自然な流れです。
その時に、無理に構おうとしても、もしかしたら子供は拒絶してしまうかもしれません。
子供にもいつかは親離れが必要なように、親の子離れも当然必要です。
そこをきちんと親が理解し、構いすぎず離れすぎず。
だけど、きちんと親が子供の事を一番に考えていれば、子供はちゃんとそれを感じます。
何より大切なのは、「親子」という絆を信じる事。
我が家も、私自身は本当に不安でしたが、結局は息子から「あの手紙」を貰えました。
会話が少なくなっても、親子は親子。
親の思いは、ちゃんと子供に届きます。
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